川端康成著『上総興津抄』について
投稿日時:2018/04/01 13:25
先日、国立国会図書館の複写サービスを利用して、川端康成著『上総興津抄』を取り寄せようとしました。しかし、著作権の保護期間が満了していないため複写する事が出来なかったため、勝浦図書館を訪れて印刷させて頂きました。
『上総興津抄』は、著者が昭和八年七月二十七日から八月二十九日まで興津に滞在した際の記録です。当時の興津の様子が詳細に綴られており、読み進めるうちにその時代の情景が目に浮かぶようで、とても興味深い一冊です。
中でも、私は最後の一節「興津は勝浦の次の次の驛、日蓮の誕生寺のある小湊の一つ手前の驛である。海水浴場としては、外房州第一等である。」が特に気に入っています。興津に住む者として、誇らしい気持ちになります。
本作は川端康成全集第二十六巻に収録されていますので、ご興味のある方はぜひ手に取ってみて下さい。