金永山禅奥寺は、養老四年(720年)に創建された、興津で最も古い寺院とされています。もともとは真言宗の寺院であり、長い年月にわたり地域の信仰の中心でしたが、南北朝時代初期に大光禅師という僧がこの寺を再興しました。その後、臨済宗へと改宗し、京都の臨済宗大本山・妙心寺の末寺となりました。
広栄山妙覚寺の記録によると、大光禅師がこの寺を中興する以前は真言宗の寺院であったと伝えられています。禅宗の教えが広まる中で、金永山禅奥寺も時代の流れとともに変遷を遂げたことがうかがえます。
戦国時代末期には、興津地頭・岡本大学の菩提寺として栄えましたが、時代の移り変わりとともに衰退し、最終的に廃寺となりました。現在、寺の跡地には当時を偲ばせる史跡が残っているのみですが、興津の歴史を語る上で重要な存在であり、かつてこの地に根付いた信仰の深さを今に伝えています。
観光情報詳細
住所 | 〒299-5245 千葉県勝浦市興津字横須賀629 |
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交通案内 | JR外房線上総興津駅より徒歩10分 |